インスタグラムでもちらりとお話したのですが、最近読んだ本や、雑誌に投稿される文・詩には、物事の描写詳細(details) がぎっちり詰まっています。
Details というのは、形容詞や副詞などでめいっぱいデコレーションをしているということではなく(英語を勉強するちびちゃん達は、文章デコ大好きですが。)とにかく、描写がドキュメンタリー映画のように、一語一句見せて、パラグラフ段落になっていることです。 最近読んだ、The Blue Q は、グアテマラにルーツを持つ作家さんで、映像を大学で勉強されていたからか、とにかく、膨大な描写がもう映画を見ているようで。上記の写真をみれば、太い本なのでなんとなくイメージが伝わるかと思います。 バージニア・ウルフの「ダロウェイ夫人」のようとでも言いましょうか。 バージニア・ウルフの場合は、描写 =「意識の流れ・ Stream of consciousness」という自身のこだわり研究にそって文章を書いています。 上記写真の、カズオ・イシグロ「Klara and the Sun」も、お店の前に誰それが通ったーみたいな細かい描写がたくさんでてきます。 カズオ・イシグロの場合、細かい描写よりも強烈に、「人間のようなAIもいつか廃棄されるかもしれない。新しい携帯電話を手にいれるように、古いものは捨てるの?ロボットのお友達でも?」という考えが、最初からずーっと植え付けられるので、むしろ、描写は、AIが人間的になるという哲学的な意味を含んでいる感じがします。 さてさて、The Blue Q に戻って。 グアテマラの作家さんの作品を読むのは初めてで、とても新鮮でした。少し前にもお話しましたが、有色人種の作家がデビューして、次の本を書いていくというのはとても難しいことです。 ですが、もう一歩、描写の裏に隠れた意味がほしかったような気がします。 Comments are closed.
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June 2024
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