急遽、5歳と8歳のちびちゃん達に、1時間オンラインレッスンをすることになったので、何をしようかな~そうだ!夏目漱石の「吾輩は猫である」が面白いかも! もちろん、小さい子供に、読み聞かせは難しいですし、夏目漱石の説明をしても、ちびちゃん達の集中力が続きません。 なので、 「わがはい」は昔の言葉で、「私は」とか「僕は」という意味だということを覚えて頂く。 そして、有名な冒頭をただただ繰り返して、身近に感じて頂く。
私の夏目漱石の本は、すべて父の本棚からドロちゃんしてきたものですが、たぶん、父も祖父や叔父から受け継いできたと思われるので、古い挿絵や、当時の表紙のさまざまなデザインの写真が挿入されています。 エジプト風の猫だったり、タイトルのデザインが面白かったり。 5歳ちゃんは、絵を描くのが大好きなので、最後はみんなで一緒に表紙をデザインしていこう!というレッスンプランを即席に立てました。 が! かなり予想外の展開が待ち受けていました。 5歳と8歳のちびちゃんは、「吾輩は猫である」の昔の挿絵に、予想以上に興味深々でした。 「なんで、猫が2匹描いてあるの。」 「これは、版画かな。」(8歳さんは、版画を学校で習ったばかり) など、面白い質問がたくさん出てきます。 「吾輩は猫である」の中には、主人公猫の他、黒(ボスキャラ)、みけこ(お嬢様)が出てくるよ~と教えたり。 「苦沙弥先生宅に入った泥棒は、宝石箱と思って盗んだものがあります。さて、中には、何が入っていたでしょうか」とクイズ式にしてみたり。 ちびちゃんたちは、お芋が入っていたことに、ケラケラ笑います。 夏目漱石のことをお話しすると、
を思い出します。この4人が、もし、テーブルトークしたら、きっと素晴らしく面白い! ヴァージニア・ウルフは、夏目漱石より後の作家ですが、文章の書き方や、目指している方向(意識の流れ・ Stream of consciousness)は同じなように思えます。 5歳と8歳のちびちゃんは、夏目漱石が、イギリスに留学していた時のことを、たくさん質問してきました。 8歳のちびちゃんは、「明治って、江戸時代の次じゃん。イギリスに行ったの!すげ~」 そこで、夏目漱石は、ロンドン滞在中たくさん英書を読んだこと。特に、「ガリバー旅行記」がお気に入りだったこと。また「不思議の国のアリス」のお話しもしました。 子供たちと、筋書を一緒に思い出しながら、またまたクイズ方式にして。 少し、前に、ふと思って、「不思議の国のアリス」の原書を読んでいて助かりました! 原書は、最初3分の1まで、言葉遣い、文章のリズムが「さすが!」っていう感じですが、ルイス・キャロルは、最後の方、書くのに飽きてきたのじゃないかと思ったり。 この時代、イギリスで称賛された、随筆ぽい書き方、流れていくように書く方法は、夏目漱石だったり、「徒然草」だったり、日本人が得意とする書き方だと思います。 昔からの日本特有の文章は、「意識の流れ・ Stream of consciousness」を意識せずに、文章に取り入れられているのかなと。「百人一首」でも、四季や自然の流れを、作者の思いと共に書き留めているから、そうか~と妙に納得しました。 最終的に、90分も、5歳と8歳のちびちゃんとレッスン! 「もっと~やりたい~」 と言って頂いて、ありがとう。90分もじーっと座っていられて、すごいじゃん! Comments are closed.
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June 2024
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